亀石地図

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 七世紀後半に造られた石造物で、その姿形からの連想で平安時代にはすでに亀石と呼ばれていたという。正面から見ると、
亀が笑っているように見える。
 長辺4.26m、短辺2.72m、高さ約2m、重さ約40tの花崗岩(かこうがん)。
飛鳥には多くの石造物があり、それぞれ謎や伝説がある。亀石はその内の一つ。
 いつ何の目的でつくられたか明らかでないが、川原寺の四至(しし 所領の四方の境界)を示す標石ではないかという説があり、
また、西約20mの場所に石敷き溝が見つかり、水と関係する伝承もある。
 むかし、大和が湖であったころ、湖の対岸の当麻(地図)と、ここ川原の間にけんかが起こった。長いけんかのすえ、
湖の水を当麻にとられてしまった。湖に住んでいたたくさんの亀はしんでしまった。何年か後に亀を哀れにおもった村人達は、
亀の形を石に刻んで供養したそうである。
今、亀は南西を向いているが、もし西を向き当麻をにらめつけたとき、大和盆地は泥沼になるという。
 今は南西を向いている顔が、昔は東を向いていたともいわれている。